気象予報をもう一度見直す - 2020.10.11 -

 当初、本州南岸を横断するかと思われた台風 14 号でしたが、どちらかと言うと予想よりも南寄りの進路を取り、その上今日 11 日以降は、進路を南に変える予報となっています。そのためか、勢力が衰えても、温帯低気圧でなく熱帯低気圧のままとなっています。

  先日の記事で、10 月の台風 10年分を対象に、無理やり回帰分析を試みました。個々の台風は、確かに様々な進路を辿っていましたが、今回のように当初あたかも高気圧の縁を辿っているように見えながら、その後進路を南に向け、かつ台風が、傾圧性低気圧とならず、熱帯低気圧のままというのは、実に興味を惹かれます。

 今回は、まだ今後どうなるかは分かりませんが、どういった状況の下、こうした進路予報が出ているのか、MSM データを確認してみたいと思います。

 

気象庁MSM 予報によると

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 10月も半ばになろうとしている時期に、500 hPa 5880 m の特定等高線が太平洋高気圧の目安になるのかどうか分かりませんが、この高度の等高線は沖縄付近からやや南に見て取れます。そして、その周辺では、確かに高気圧性の時計回りの風が見て取れます。

 また、300 hPa で顕著ですが、日本付近は、強風軸の通り道になっています。今回の台風は、強風軸に乗れずに、しかし、弱い高気圧の北東縁を辿って進行している、と言えそうです。そういう意味では、高気圧の縁を廻っていると言えます。

 実際はどんな進路を取ることになるでしょうか。

 

 最後までお付き合いありがとうございました。