気象予報をもう一度見直す - 2021.06.04 -

ジメジメした時期になりました

 今日東京では、雨というよりは、風と湿度のひどい一日でした。近所の人とも、「だんだんジメジメした嫌な時期になってきますね~」、という言葉が、どちらからともなく口をついて出ます。

 

地上天気図的には

 風の原因は、前線を伴った二つの低気圧が関東南部、北海道西に位置し、その通過に伴い、低気圧の南東象限で気圧傾度の大きい状況となったためでした。冬でないので、低気圧がを二つ玉低気圧、と呼ぶことはないのでしょうけれど、前線付近では、荒れた天気しか想像できない状況でした。

 今日は久しぶりに羽田界隈にいたのですが、傘を開こうという気が全く起きないほどの強い風が、東京湾沖から断続的に吹いていました。南から南西の風は、地形の影響も相まって、関東平野の南を吹き抜けます。数値予報の風を見てみよう、と久しぶりに思った瞬間でした。

 

気象庁 MSM 予報によると

 850 hPa (地上 1,500m 付近) は、一般的には地表の摩擦の影響がなくなる高度、と言われます。もっとも、関東平野を取り巻く山々は、それ以上の高さがあるので、この等圧面は、とりわけ関東地方に関しては、山の地形による影響と、気圧配置による風が合わさって現れる、とても興味深い高度だと思います (単なる私見ですね…)。

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 上の図は 2021.06.04 15L の850 hPa における風と等圧面高度 (左) と相対湿度 (右) を図示したものです。本州の中央に位置する山脈を避けるように、寒冷前線進行方向前方、温暖前線の暖気側を吹く南西~南寄りの風が面白いように予報されています。モデルに使われている地形データの再現性には、ただただ脱帽です。

 また、北海道西の低気圧周辺では、東京界隈の低気圧とはちょっと違う風が予報されています。

 

 数日後には、台風 3 号が梅雨前線上を移動する低気圧に変わるような予報をラジオで耳にしました。今年は、長雨による悪影響が無いことを祈るばかりですね。

 

 本日も最後までお付き合いありがとうございました。