2 つの高気圧下の夏の日 - 2022.08.02 -

暑くても体を動かすのはやっぱり気持ちが良いですよね

 暑い、と言うより暑過ぎる日が続きますね。30 数 ℃ の気温であれば、暑い夏、と言うだけなのかもしれませんが、気温が 35 ℃を超えてくると、特にアスファルトの上では、暑さと同時に陽射しの痛さが加わってくるように思えます。日傘が売れる訳ですね。

 とはいえ、今年は 1 週間以上続く猛暑日を 6 月下旬に練習(?)したせいか、暑いのは紛れもない事実にもかかわらず、どこか身体が慣れているようにも感じます。もちろん、過信は厳禁ですが…。

 さすがに午後 2 時前後の炎天下に激しく体を動かすのは避けようと思いますが、午前中早目の時間帯や夕方、ジョギングの代わりにポールウォーキングで体を動かすと、心も頭の中も空になり、夏の素晴らしい一時を満喫しているのかも、とちょっと嬉しくなります。あるいは、これは熱中症の一歩手前で、本当は気をつけないといけない状況になっているのかもしれませんね(汗)。

 

上空のチベット高気圧はどうだったのでしょう

 日本で猛暑時には、地表から対流圏中層を覆う太平洋高気圧と同時に、対流圏上層ではチベット高気圧が優勢となることが多いと先日書きましたが(『暑さの鍵、亜熱帯高気圧』)、今日のような猛暑日はどうだったのでしょう。

AUPA20 200hPa アジア太平洋高層解析図 2022.08.02 09L

 上図は、200hPa(上空 12,300 m、41,000 ft 近傍)の風向場の解析図です。青森県上空まですっぽりチベット高気圧に覆われているのが見て取れます。

 

太平洋高気圧の上限

 暑い日の原因、それは、当然ながら大気の流れです。地上天気図で見る太平洋高気圧の周囲をまわるように、南から湿った大気が流れ込み、そして、それに地形によるフェーン現象が加わり、結果この何日間かのような猛暑となります。

 しかし、上の高層解析図からも明らかなように、チベット高気圧圏内では東~北東風が卓越します。では、太平洋高気圧とチベット高気圧の境界はどの辺りの高度となるのでしょう。日常生活にはほぼ無関係なものの、航空機が飛行する場合には、やや軽い揺れとなることも少なくないため、ちょっと関心があったりします。

 今日地上天気図では、九州西~朝鮮半島付近に太平洋高気圧の等圧線が描かれていたので、その等圧線に注目し、上空の風向が変化する高度帯を、毎時大気解析で見てみました。

31,000 ft(地上約 9,400 m)の風向場(2022.08.02 09L 毎時大気解析 気象庁HP より)

27,000 ft(地上約 8,200 m)の風向場(同日同時刻)

 下図 FL270 では、太平洋高気圧の周囲をまわる南寄りの風となっていますが、上図 FL310 では、チベット高気圧の風向となっているようです。ということで、今日 8/2 午前 9 時時点では、太平洋高気圧の上限は、30,000 ft 弱程度と推定されます。確かに、太平洋高気圧の上限を風向変化で予想するとすれば、20,000 ft 代後半のことが多いかな、という肌感覚とだいたい一致します。

 

 暑い日は当分続きそうですが、二十四節気では、来週には立秋となります。色々なことがありますが、今年の夏は今年のものでしかないのは、紛れもない事実です。暑さも一つの恵み、存分に味わいながら日々過ごしたいものです。

 本日も最後までお付き合いどうもありがとうございました。