何となく気圧の谷 - 2022.07.22 -

学校も夏休みに入りましたね

 6月下旬に続いた猛暑日が強烈だったこともあり、7月に入ってからは、何となくはっきりしない空模様や梅雨の戻りを感じさせる日々が続いた印象があります。もっとも、この数日は、関西地方から愛知県では夏らしい空が広がっています。夏休みが始まる頃には夏らしくなり、結果としては、天気も落ち着くべき所に落ち着いた、と言えるのでしょうか。

 ただ、地上天気図的には、太平洋高気圧にどっぷり覆われているわけでなさそうです。

 

日本上空は何となく気圧の谷

 7月初旬を除き、日本周辺では、地上天気図上に低気圧や停滞前線が目立つ日が続いていますが、対流圏上層に目を向けると、ジェット気流の蛇行する気圧の谷となっていることが多い印象です。

 夏場に悪天予想図(FBJP)等にジェット気流が予想されることはそう多くはないのですが、今月は、朝鮮半島上空を北西から南東方向にジェット気流が流れ、また本州上空を南西から北東方向にジェット気流が走る悪天予想図(FBJP)をよく目にします。昨日 7/22 もそんな一日でした。午後 6 時における高度 35,000 ft の風向場の解析は以下のようでした。

35,000 ft(地上約 10,800 m)の風向場 (2022.07.22 18L 毎時大気解析 気象庁HP より)

 冬場に比べ、夏場は対流圏の対流活動は大きいのでしょう。同じ気圧の谷が予想されていても、こういった状況下では揺れる場所や高度帯が格段に広くなることも多く、その結果、静かで揺れない飛行をお届けすることが、なかなか難しくなることがあるのも否定できません。事実、昨日も西日本では、高度 26,000 ft を超えると、どの高度もパッとしない、むしろ結構揺れる状況となっていた場合が多かったようです。

 こういう時には、エアコンの効いた機内で揺られながら、暑さで浅くなりがちな眠りの不足を補い、目的地で万全に過ごすための英気を養う機会として頂くのが良いかもしれませんね(笑)。

 

太平洋高気圧の今後は?

 朝鮮半島上空を走るジェット気流は、チベット高気圧の東端と見なせるのかもしれませんが、ジェット気流の蛇行が予想されるほど、気圧傾度、あるいは温度勾配が形成されているのは、やはり不思議な気がします。

 ヨーロッパでは観測記録を塗り替える暑さが連日どこかで起きているようですが、太平洋高気圧の張り出しがまた戻って来ると、チベット高気圧と相まって、日本では猛暑日、熱帯夜の日々になるのでしょうか。暑い夏は楽しみですが、暑過ぎる夏は、やはり今後が心配になります。

 

 本日も最後までお付き合いどうもありがとうございました。