極端な夏

世の中変わった…

 特にこの一年余り、色々な面でそう感じることが多い気がしますが、今日は天気予報でもちょっと耳を疑いました。というのは、『明日の熊谷市の最高気温は 40 ℃』と予想されていたからです。

 予想最高気温が 38 ℃や 39 ℃だったけれども、街中などでの実際の気温が 40 ℃を超えた、という話は少なからず耳にします。ですが、予想ですでに 40 ℃ということは…、多分街中では、もっと高くなるのでしょうね。明日の暑さが思いやられます。

 例えば、岐阜や北関東の気温が上がる理由は、南からの湿った熱い空気が、名古屋や東京圏の街の熱を運ぶことによるものと思っていたのですが、明日の高温の理由は、元台風 9 号である、日本海に位置する温帯低気圧の周りを吹く風が、北アルプスから北関東の山を越えて吹き下ろすフェーン現象も大きな要因となるようです。

 日本の山の高さは、風が当たって、水分を落として、吹き下ろすには絶妙にいい高さなのでしょうね。

 

極端な夏

 激しい雨や暴風、酷暑は日本だけではないようです。現在も、米カリフォルニアやギリシャでは暑さによる火事、ドイツやベルギーでは洪水が起こっています。こうした現象は『極端な夏』と呼ばれ、温暖化による気候変動の一環と推定されています。

 今日は「気候変動に関する政府間パネル (IPCC)」の最新の報告書が発表されました(例えば、Climat : été extrême, urgence absolue)。地球の平均気温の上昇幅を、産業革命以前比で 2 ℃に抑えましょう、というもので、数字自体は新しくない気もしますが、現在の気温上昇の速度が速まったため、その実現をより強く要求するものとなったそうです。気候に限らず、どんな分野でも、その実効性は大きな課題ですね…。

 

2 ℃の根拠

 地球の平均温度が、産業革命以前比で 2 ℃上昇すると、北半球の中緯度では 2 週間を超える高温期間に見舞われる可能性が 4% 増加し、北米東部では、暑さや日照りが続く可能性が 20% ほど増加、また洪水を起こす恐れのある 1 週間以上の豪雨が 26% ほど増加する、というシミュレーション結果 (2019) があるそうです。

www.nature.com

  このモデルによると、平均気温の上昇幅を 1.5℃ に抑えられれば、先の増加が避けられるのだそうです。IPCC の報告書の根拠はこの辺にあるのでしょうね。

 

当面の夏の過ごし方

 とはいえ、温暖化対策の道のりは、できるとしてもまだ時間はかかりそうです。当面は、局地的大雨や倒れそうな暑さとお付き合いする夏は続きそうです。酷暑の間の暮らし方、過ごし方の仕組みを変えることも現実的かもしれませんね。

 

 本日も最後までお付き合いどうもありがとうございました。