気象予報をもう一度見直す - 2020.12.16 -

 おととい (12/15) 位から、本格的に寒くなりました。一日で何十センチもの雪が降る所もあり、道路で車が動けなくなっているというニュースが繰り返されています。日本の場合、天気のニュースは、少なからず災害のニュースでもあります。自然の恵みと被害はコインの裏表とは言え、それでも近年、災害に激甚という修飾語が付くことは多いように思います。自然現象の大きな影響下にある国土に生活することを何度も感じさせられる、それが、天気を見返そうと思った、このブログの出発点であったりもします。

 

地上天気図的には

 日本を南北に等圧線が 5、6 本横切り、紛れもない西高東低の冬型の気圧配置となりました。

 

実際には

 平地でも雪が降ったのか、愛知県北部は太平洋側にもかかわらず、かなり雪景色となっていました。熊本でも冬らしい、厚めのどんよりした雲が低く広がり、わずかに雪が舞っていた時間がありました。その時の気温は 0 ℃。阿蘇山麓の風力発電の風車も見え隠れするような雪雲が、山の周りに垂れこめています。

 こうした低く垂れこめる雪雲は、予報ではどのようになっているのでしょうか。

 

気象庁 MSM 予報によると

 天気のニュースでよく言われる、寒気の吹き出しに伴う筋状の雲がどう予報されるのかを見るため、新潟県から九州日本海側の相対湿度が、雲の広がる高度帯ではどう予報されているのか、図示してみました。

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 上図は、12/16 09L における地上約 1500 m (850 hPa)、および 1040 m (900 hPa) の高度における相対湿度の予報です。雲が広がっているので湿度が高い領域が広がるかと思っていたのですが…、湿度はほとんど予想されていませんでした。

 同じ雲でも、夏の対流雲と、冬の雪雲では機上レーダーへの映りやすさが違います。それはレーダー放射を反射する雨粒の大きさや影響していると言われていますが、いずれにせよ、雪雲は水滴でなく氷滴であるからか機上レーダーにはあまり映りません。

 それと同様に、雪雲は水滴というよりも細かい氷滴が見えているため、湿度自体は高くないということかもしれませんね。

 

 今年大躍進を遂げている Uber Eats の配達の方達が、マクドナルドの横などで配達を受けるべく待機している姿を毎日目にします。スマホを見たり、文庫本を広げたり。うららかな日差しのある青空の下、銀杏の黄色い葉が時々風に散る横で、ちょっとした時間を過ごせるのも、街のほっこりした一コマだと思っていたのですが…、さすがにこの数日は寒そうです。関東は晴れてはいますが、風が強い。今年は特に体調には気を付けて、冬を過ごしたいものです。

 

 本日も最後までお付き合いありがとうございました。