未だ冬の嵐 - 2022.02.21 ~ 22 - 北海道の驚異の気圧傾度

降雪量より積雪量

 昨日 2/21、そして今日 2/22、札幌を発着する電車は全便運休したようですね。特に昨日は、札幌市内でも、吹雪で前が見えない時が何度もあったそうです。

 (関連記事)『札幌で列車が終日運休!? - 2022.02.06 -』

 すでに何度も書いていますが、今季の札幌は、本当に雪の当たり年のようです。もっとも、住んでいる人に言わせると、降雪量はこんなものかもしれないけれど、今年は積雪量がすごいとのこと、なるほど、雪の影響と言っても色々な側面があることを教えられました。

 

北海道の驚異の気圧傾度

 昨日と今日の地上天気図を見ても、東北地方南部以南の等圧線の横切り方は、冬型に気圧配置の時には、まあこんなもんか、という感じですが、北海道に関しては、渡島半島から北方四島まで含めると、実に 40hPa (!)程の気圧傾度となっています。つまり、等圧線 10 本が横切っているということです。台風の時でも、これほど等圧線が混みあうことは多くはないのではないように思います。

 また、北西から南東方向に等圧線が走っているので、これでは札幌のみならず、千歳にも雪がどんどん流れ込みます。実際、観測史上初の積雪量 100 センチ越となりました。

www.htb.co.jp

 

一目瞭然のなす術の無さ

 新千歳空港の昨日から今日にかけての天気の推移を見てみました。

METAR RJCC     

210600Z 31028KT 0600 R01L/1300VP2000D R01R/0900VP2000D SHSN BLSN VV005 M02/M03 Q0998=

210900Z 32015KT 1000 R01L/P2000N R01R/P2000N -SHSN FEW005 BKN015 BKN020 M03/M03 Q1001=

211200Z 28010KT 9999 -SHSN FEW010 BKN/// M04/M07 Q1002=

211500Z 30013KT 0500 R01L/1800U R01R/1800U SHSN VV004 M04/M04 Q1003=

212200Z 32011KT 0300 R01L/0450N R01R/0500N SHSN VV003 M04/M04 Q1005=

220300Z 33010KT 0600 R01L/0800V1100N R01R/1000V1200N SHSN VV005 M03/M04 Q1005=

220900Z 32017KT 0600 R01L/2000N R01R/2000N SHSN VV005 M04/M04 Q1008=

221300Z 32007KT 4500 -SHSN FEW003 SCT010 BKN030 M05/M06 Q1010=

 なす術の無い状況が続いていますね…。それでも、ようやく 2/22 午後 10 時を過ぎて少しは運航出来そうな数値になってきました。気圧も上がってきました。

 一時的な落ち込みは時には経験するとしても、これほど運航できない状況が長時間続くのは、正直記憶にありません。

 

札幌の高層大気の確認

 過去の記事『千歳の雪』で書きましたが、新千歳空港の降雪特性として、

  <知見②> 降雪量最多は、850 hPa の風向が 310 ~ 340°、風速 30 kts 以上の場合。

というのがありました。確認のため、いつものように気象庁の高層気象データをお借りして、札幌の高層気象観測値を確認してみました。

f:id:ohigehige:20220222230044p:plain

 850 hPa の風は、北西の風 50 kts。まさに降雪量最多となるパターン通りですね。

 

 明日の午後位からは、札幌発着の快速、特急も再開の予定のようです。国公立大の入試も控えていますし、天気もちょっと落ち着きを取り戻して欲しいものですね。

 本日も最後までお付き合いどうもありがとうございました。